翻訳はお客さんにとってあくまで、何かのプロジェクトの一端にすぎないんですよね。この視点から考えると、翻訳者が翻訳案件を増やしたいときに、提供サービスを翻訳に留めないことがひいては翻訳案件獲得につながると言えるとも思うんです。自分たちはクライアントのプロジェクト成功をサポートする言語周りのコンサルタント。とはいえ、別に翻訳以外のことまで全部独りでしなければいけないわけでもありません。同業者コミュニティ・ネットワークがあれば、同業者・仲間がいるわけで。自分が手がけてない/得意でない案件の相談がきたら即断る?ちょっと待って。場合によっては、誰かできそうな仲間がいないだろうか、とまずは一考してみるのも良案かも。

私はネットワーキングや前職を通じて、様々な専門や業界からの同業者さんたちと知り合いました。いつからか積極的に、その方達とチームとして翻訳以外のサービスも提供しています。翻訳、校正、通訳、その他言語周りの手配、ガイド、DTP、印刷、字幕編集、VO等々。量が多くて捌ききれないものはシェアすればいい。もちろんクライアントの承諾がある前提ですが。翻訳以外のサービス提供から、自分の翻訳の仕事獲得につながっています。わかりやすい例は通訳者手配。クライアントから寄せられた相談、その時は通訳案件、でも別の機会には翻訳を頼まれることもあります。仕事の相談をただ無理と断ってしまうと、クライアントはほかをあたることになり、もしかしたらあったかもしれない翻訳の仕事のチャンスをふいにしているかもしれません。

もちろんコーディネートには時間をとられるので、そこに価値を見出せない人もいるとも思います。それはそれで一つの価値観ですもんね。コーディネートはいろんな工夫の一つでしかないし、ほかにもできる工夫はたくさんあります。あくまで私の場合は、コーディネートもサービスの一つとして提供していて楽しいし、かける時間に見合う価値もあると思っています😊

写真:シンガポールのお客さんから頂いたお土産🍪

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